第1話での藤竹(窪田正孝)のセリフが今度は自身を救う胸アツ展開
この嫌なフラグは早々に回収される。中盤に孔太は仲間を引き連れて物理準備室に押しかけ、科学部が作った実験装置を壊していく。悲劇はこれだけでは終わらない。発表まで時間がないため、メンバーは急ピッチで実験装置の修復に努めるが、その作業中にアンジェラが装置の一部を破損させてしまう。
いらだちを募らせる岳人はアンジェラに強い言葉をぶつけると、長嶺省造(イッセー尾形)から「最たる原因は自分だろうが」と岳人を責める。このことをキッカケで、岳人以外のメンバーは科学部に足を運ばなくなり、科学部は空中分解寸前の事態に追い込まれてしまう。
第9話、藤竹は空中分解状態の部員を集めて「どんな人間でもその気になれば必ず何かを生み出せる」という仮説を検証するために科学部を作ったことを明かす。科学に無縁の生徒に科学を触れさせて、どんな結果が出るのか観察していた、とも。
そして、生徒たちを焚きつけたことで、傷つけ、大きな失望を与えてしまったと謝罪する。藤竹の実験は失敗に終わった――。部員たちが唖然とする中、とつぜん岳人が入ってきて「ふざけんなよ」と、藤竹の胸ぐらを掴む。
藤竹自身はどうしたいのか。岳人に問われるが、何も答えない。その煮え切らない態度に岳人はまたもや掴みかかり、「ここは諦めたものを取り戻す場所じゃねえのかよ」と訴える。
このセリフは第1話で他ならぬ藤竹が岳人に言った言葉だ。あれは生徒だけでなく藤竹自身に言い聞かせていたのだろう。その言葉が、今度は岳人から藤竹に向けて投げかけられる。