どのようなエンディングになっても大丈夫
藤竹が「諦めたくない」「君たちともっともっと新しい景色が見たい」と声を震わせながら返し、岳人は「だったらやるしかねぇじゃん」と笑顔を見せる。
さらに岳人は「大体さ、あんたの実験が失敗かどうかなんて誰が決めたんだよ?」と続けると佳純が「そうですよ。先生がやろうとしてたのは誰もやったことのない実験ですよね? だったら失敗なんてないです」という。このセリフも第5話で藤竹が科学部に向けて言ったセリフだ。
過去に生徒を励ますために使った言葉を、今度は藤竹自身に向けられて救われる。なんという熱い展開だろう。ドラマ前半では科学部の平穏を望んではいたものの、第8話で科学部内に大きな亀裂が入ったからこそ、このスーパーノヴァ(超新星爆発)に繋がった。
散りばめられた不安要素が最終回に向かって次々と解消され、心地良いカタルシスを覚えさせてくれるストーリー進行はお見事。
「ラストはどうなるのか?」と疑問や不安を持ちながら最終回を迎えるドラマは多いが、ここまで気持ち良く最終回を楽しみに待てるドラマは久しぶりだ。
どのようなエンディングになっても素敵な幕切れになることは変わりない。最終回も噛みしめながら視聴したい。
(文・望月悠木)
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