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朝子(杉咲花)との約束を破ってしまった鉄平(神木隆之介)

『海に眠るダイヤモンド』第8話 ©TBSスパークル/TBS
『海に眠るダイヤモンド』第8話 ©TBSスパークル/TBS

 百合子(土屋太鳳)が賢将(清水尋也)との間に宿した新たな命もその1つ。賢将が探してきた論文によれば、被爆した人がのちに妊娠した場合、胎児の健康面に影響はないと結論づけられていた。

 だが、原爆投下からまだ20年も経っていないため、子供が成長しても何の問題もないという保証はどこにもない。不安はある。だけど、今はその不安を分かち合える賢将がいる。それだけで、どれだけ心強いか。百合子にとっては、賢将の存在も生きる上での希望だ。

 リナは進平という1つの希望を失った。そんな中、誠に原因不明の病気が見つかり、長崎の市立病院にかかることに。

 付き添った鉄平は、そこでリナと進平が籍を入れておらず、誠の出生届も提出していないことを知る。神様はどれだけリナに試練を与えるのだろう。進平がいたから、彼女は荒木リナでいられたのだ。

 鉄平は誠の出生届を出すために、リナと籍を入れたのかもしれない。リナに唯一残された誠という希望を守るために。人の幸せを誰よりも願う鉄平だから、きっとそうするだろうという納得感がある。

 だが、そのために朝子との約束を破ってしまったことに鉄平は耐えられなかったのではないか。石炭は無事に見つかったが、いづみ(宮本信子)によると鉄平は間もなくリナと共に消息を絶ったという。

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