「趣里さんが話しているのを聞くと気持ちがいい」
―――現場の空気感はいかがでしたか?
「クランクインって普通は遅れていくものなんですよ。それがこの作品は2週間近く早まったんです。だからバタバタと入ってバタバタと最後まで走ったような感じです。
でも、弁護士事務所の人たちがみんな和気あいあいとしているので、すごく救われましたね。それと、趣里さん自身が今までやってこられた方、知り合いの方がゲストで来る人が多かったので、空気的には助かりました。キャスティングが決まったときは、個性派の人が多くて、どんなドラマになるか予測のつかない感じがありました。いざ始まってみたら、それぞれ違うけど、食べてみたら食い合わせがよかった、というような形だったなと思います」
―――亮子はゲーム感覚で裁判をしている、ということでしたが、法廷シーンはどのようなところに力を入れたのですか?
「テンポ感ですかね。多少動くことはありますけど、基本的に話しているシーンになるので話し方は大事です。趣里さんは話しているのを聞くと気持ちがいいんですよね」
―――法廷シーンと言えば、亮子のスーツも印象的です。
「橋部さんは衣装に対してはそんなに要望が強いわけではなかったので、任せてもらいました。亮子にスーツというイメージがあまりなかったんですけど、今回はご縁があって、ANREALAGEさんとコラボをして、法廷用のスーツを作っていただきました。
そのときに提案していただものが、球体を切って作るというものなんです。だから、後ろ側が膨らむし、ユニセックスだし、大人子どもの区別もない、ということを聞いて、すごく亮子らしいと思ったんです。締め付けられない、捉われない、というコンセプトはキャラクターの参考になりましたね」