スターの輝きが消えて役に馴染む
そんな彼がステージパフォーマンス以外で快進撃を続けるのが俳優業だ。JO1としてデビュー後、映画『劇場版 仮面ライダーリバイス バトルファミリア』(2022年)、ドラマ『超人間要塞ヒロシ戦記』(NHK、2023年)など数々の作品に出演、その他にも『THE突破ファイル』(日本テレビ系)、『あざとくて何が悪いの?』(テレビ朝日系)のドラマパートでも演技を見せている。
彼の演技を見ていると、不思議に感じることがある。それは、あれだけステージでキラキラ輝き、人の心を鷲掴みにするパフォーマンスをするのに、演技となると、スターのオーラが消えてしまうことだ。演じる役に馴染み、その役にぴったりの温度でいてくれる。だから違和感がない。豆原が演技をすれば、仮面ライダーにだって見えるし、浪人生にも見えてしまう。そして役からはまっすぐな芯のようなものを感じてつい応援したくなる。
この「応援したくなる」、「追いかけたくなる」感情は『101』のときからそうだった。彼の生まれ持った才能なのかもしれない。
今回の日曜劇場出演をきっかけに、さらに俳優業でも忙しくなることだろう。まずは『海に眠るダイヤモンド』最終話でどんな演技を見せてくれるのか。楽しみに放送を待ちたい。
(文・浜瀬将樹)
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