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『ライオンの隠れ家』が問いかけた“選択”の意義とは? 圧倒的魅力でドラマを牽引したキーマンは?考察&解説

text by 小林久乃

視聴者を魅了し続けたドラマ『ライオンの隠れ家』(TBS系)は、最終回を迎えた今もなお、多くの人々の心に深い余韻を残している。今回は、出演者たちの圧倒的な演技力、複雑なテーマの中に光るメッセージに触れながら、作品が伝えた深い魅力に迫る。(文・小林久乃)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:小林久乃】

出版社勤務後、独立。2019年「結婚してもしなくてもうるわしきかな人生」にて作家デビュー。最新刊は趣味であるドラマオタクの知識をフルに活かした「ベスト・オブ・平成ドラマ!」。現在はエッセイ、コラムの執筆、各メディア構成、編集、プロモーション業などを生業とする、正々堂々の独身。最新情報はこちら

視聴者の心に刻まれた『ライオンの隠れ家』の世界

『ライオンの隠れ家』第6話©TBS
『ライオンの隠れ家』第6話©TBS

「19時になりました! プールから出る時間です!」

 区民プールでひと泳ぎをして、ジャグジーに入っていたときのこと。母親と一緒に来ていた青年が大きな声で、そう言っていた。彼の話し声を聞きながら

(あ、みっくん)

 と自然に名前が浮かんだ。みっくんとは先日、最終回を迎えた『ライオンの隠れ家』(TBS系)の登場人物、小森美路人(坂東龍太)の愛称だ。連続ドラマの放送は終わったけれど、作品の余韻が大きく視聴者の間に残っている。

 ワンクールに連続ドラマが40本以上制作される、ドラマ飽和状態の昨今。この状況下において作品の吸引力はなんだったのか。

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