ドラマでは描かれなかった晩年の鉄平
最終話で明らかになったのは、鉄平がなぜ朝子(杉咲花)のもとから去ったのかということ。
鉄平と約束したあの夜を境に、2人は二度と会うことはなかった。鉄平が現れなかったのは、リナ(池田エライザ)の息子・誠がヤクザに誘拐される事件に巻き込まれたからだ。
そのヤクザはかつて進平(斎藤工)が殺した小鉄こと門野鉄(若林時英)の兄(三浦誠己)だった。鉄平は進平の罪をかぶり、リナたちを連れて逃亡することを選んだ。
その後、鉄平は一人で全国を逃げ回る。逃亡中、朝子に手紙を送ろうとしては、愛する人の危険を考えて破り捨てる。端島で外勤として誠実に人と向き合い、働いてきたはずの鉄平がなぜこんな目に…誰も予想していなかった真相を知って胸が苦しくなってしまう。
だからこそ、鉄平の最期を知って、心の底から安堵した。晩年、長崎の野母崎で過ごしていた彼は名前も顔も隠すことなく過ごしていたという。
追手を振り切り最後に自由となった鉄平は海岸線に見える端島を前にどんな表情をしていたのか。ドラマでは晩年の彼の姿は描かれなかったが、家の庭には一面のコスモス畑が広がり、きっと温かな表情で朝子たちの幸せを願っていたのではないだろうか。そんな姿を想像するだけで目頭がじわりと熱くなってしまう。