気怠げな存在感が底なし沼
池田エライザ
博多から逃げるように端島にやってきた謎の歌手・リナを演じた池田エライザ。誰かと会話をしていてもどこか陰のある表情、諦めすら感じさせる声。「ミステリアス」という言葉では括れないような複雑な人物像を漂わせるその存在感は、『海に眠るダイヤモンド』において唯一無二の魅力を放っていた。
そんな複雑なキャラクターは、これまで正統派のヒロインから特殊すぎるキャラクターまで、様々な池田エライザの「多面性」と非常にマッチしていた。言葉を選ばずに言えば「何を考えているか分からない」だからこそ底の見えない「沼」のような魅力にハマってしまう。
リナは、まさに池田エライザにとって最高のハマり役だった。