今回は『相棒』シリーズの中でもレアケース?
今回の見所は”若者の成長とラブストーリー”だ。
『相棒』シリーズにおいて、恋愛パートは基本的に陣川(原田龍二)が担っていることもあってか、S5「イエスタデイ」やS12「待ちぼうけ」などの中高年の恋愛が描かれることが多い。
かといって、これまで若者の恋の話が全く無かったわけではないのだが、偶にやったかと思えばS2「白い罠」やS6「この胸の高鳴りを」など悲哀に繋がるケースが殆ど。
そんな中で、今回は珍しくも健吾と塔子は裏表なく相思相愛で、かつ2人とも生き残ることができた。
美術館での雨宿りで出逢った2人。塔子に惹かれていく健吾は、彼女のボロボロの傘の代わりに自作の傘までプレゼントするようにもなる。
一方、塔子もまた健吾に惹かれる中、佐伯から健吾の実家にあるタペストリーを騙して奪うように命じられてしまう。塔子はそれを拒否したが、逆らった罰として酷い暴行を受ける。自身の置かれた環境に健吾を巻き込むまいと、自ら彼の前から去ったのだった。
それでも、健吾は塔子を探し続けた。遂に彼女が勤めるスナックに辿りつくも、佐伯は死亡しており、現場には塔子の傘が。健吾は塔子が犯人だと思い込み、庇うために傘を盗んで逃走した。
最終的に、佐伯を殺したのは、彼女が子飼いにしていた窃盗犯であることも判明。死ぬ前に佐伯によって監禁されていた塔子も、健吾の協力で救出することができた。