初回から衝撃のオチ…”ほぼ10周年”『家政夫のミタゾノ』の変わらない魅力とは? 異例の特別演出も? 第1話考察レビュー
text by 浜瀬将樹
松岡昌宏主演のドラマ『家政夫のミタゾノ』第7シーズン(テレビ朝日系)が放送中だ。本作は、女装した家政夫・三田園薫(松岡昌宏)が家事だけでなく、家庭にはびこる問題までもスッキリと落としていく痛快“覗き見”ヒューマンドラマ。今回は、第1話のレビューをお届け。(文・浜瀬将樹)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:浜瀬将樹】
1984年生まれ。フリーランスの編集・ライター。映画、ドラマ、バラエティー番組の会見取材、俳優さんや芸人さんなどのインタビュー、ドラマや俳優さんのコラム、お笑いのライブレポートなど、エンタメ系を中心に執筆している。
“ほぼ10周年”
新しさを取り入れつつも変わらない『ミタゾノ』の良さ
2016年に金曜ナイトドラマ枠(23時台)で放送がスタートし、今回で第7シーズンを迎えた本作。『相棒』、『科捜研の女』、『警視庁捜査一課長』など、大ヒットを続けるテレ朝ドラマシリーズに肩を並べる人気作品で、第6シーズンより、火曜21時台にお引越しを果たした。
本編でも“ほぼ10周年”と言っていたように、長い歴史がある分、ポジティブな声もあれば、ネガティブな声もあったのだろう。第1話にて、三田園が「『前のシーズンの方が面白かった』、『深夜の頃の方が良かった』。そういう美しい思い出は…再放送でお楽しみください」と自らイジる発言をし、非常に痛快だった。制作陣もそれを加味したうえでドラマ作りをしているのが面白い。
本作は、新人家政婦のキャラクターが毎回新たなスパイスになっていたり(今回、新メンバーの久間田琳加が演じる大門桜は、父が刑事、母が科捜研という人物)、時事問題も取り入れて起爆剤にしたりと、時代に合わせて変化もしている。ただ、今シーズンも家事紹介シーンは変わらずあったし、三田園のパワフルさは健在で、ファンが楽しめる要素も盛りだくさんだった。
シーズンを重ねると余計なものを入れがちだが、しっかり芯があるから安心して見られる。そして新規も入りやすい。新しいものを取り入れつつ、いつもと変わらない『家政夫のミタゾノ』に安堵した第1話だった。