『相棒 season23』第11話考察レビュー。前代未聞のカオス回…「33人の亀山薫」の2つの見どころポイントとは?

text by Naoki

毎週水曜夜9時より放送中のドラマ『相棒 season23』(テレビ朝日系)。国民的人気を誇るご長寿刑事ドラマの“黄金コンビ”が帰ってきた! 杉下右京(水谷豊)×亀山薫(寺脇康文)が、共に事件を追う。さっそく、第11話の内容を振り返っていこう。(文・Naoki)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:Naoki】

1995年生まれのエンタメ企業勤務。ドラマ、漫画、ゲームなどサブカルをこよなく愛するオタクライター。自身でも作品ファンを集めたオフ会を開いたり積極的にファンコミュニティを拡大させている。記事は知らない人には分かりやすく、知ってる人にはより楽しめるを信条に活動中。

事件当事者全員が”亀山薫”

『相棒 season23』第11話 ©テレビ朝日
『相棒 season23』第11話 ©テレビ朝日

 亀山薫「どうも。総帥の…亀山薫です!」

『相棒season23』第11話「33人の亀山薫」は、長い歴史を誇る『相棒』シリーズでも、屈指の笑えるカオス回であった。

 これまでの『相棒』でも、双子のどちらかが確実に犯人だが両方共に決め手が無い事件、街ぐるみで特定の人物が犯人だと断言するがその人物が見つからない事件、3人のうち犯人は1人なのに無理矢理な取り調べで3名全員が自供する事件など、カオスと呼べる回はあったが、今回は、それに輪をかけてカオスであった。

 予告時点で、”亀山薫の会””ここには亀山薫が31人しかいない”などのパワーワードが出ていたこと、出演者が続々と「亀山薫役を務めた」とSNSで公表していたことなどの事前の煽りにより、この1週間で視聴者の期待は募る一方だった。

 そんな今回の物語は、“亀山薫”という同姓同名の人たちが集められた”亀山薫の会”で殺人事件が起きるところから始まる。

 被害者は会の”代表”を務める亀山薫(阿諏訪泰義)で、容疑者は特命係の亀山薫を含む32名の亀山薫だ。

 中でも“役所”の亀山薫(羽野晶紀)、“営業”の亀山薫(ヤマダユウスケ)、“シェフ”の亀山薫(北代高士)、“大学生”の亀山薫(赤木耀)が怪しいと、特命係は捜査を開始する。

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