第11話で「亀山」が発されたのは144回

『相棒 season23』第11話 ©テレビ朝日
『相棒 season23』第11話 ©テレビ朝日

 今回の見所は2つある。

 1つ目は”カオス極まる展開”だ。まず“薫”という名前は男女共に珍しくない名前で、筆者が軽く調べただけでも「三苫薫」「八千草薫」「小林薫」など複数の著名人が確認できたことから、全国規模で考えれば “亀山薫“が33人存在することも、さほど不自然ではないかもしれない。

 また、現実でも「田中宏和の会」という同姓同名(同音異字も含む)の人物を集めたイベントは存在することから、33人の“亀山薫”が一堂に会することも、リアリティが全くないとは言えない。

 それなのに、いざ33人の亀山薫が宴に興じる冒頭シーンの時点でもう面白い。全編通して台本上のセリフで「亀山」は、144回も発されたという。いわば亀山祭り状態に、困惑と笑いが止まらない。
(作中でも伊丹(川原和久)や右京ら捜査関係者が「全員亀山薫でややこしい」と苦言を呈している)

 さらに言えば、エンドロールには上述した亀山薫のみならず”博多“の亀山薫まで加わって羅列され、最後までドラマ史に残るカオスだったということを、ここに言及しておきたい。

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