ドラマ『問題物件』第1話考察&感想。前クール「神」の次は「犬」? 事件解決ものだけじゃない”何か”を確信したワケ
text by ふくだりょうこ
上川隆也が主演を務めるドラマ『問題物件』(フジテレビ系)が1月15日(水)より放送開始した。本作は、不動産物件で起こる奇々怪々な事件の謎を、人並み外れた記憶力と天才的な推理力を持つ謎の男が、鮮やかに解決する。今回は、第1話のレビューをお届け。(文・ふくだりょうこ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
——————————
【著者プロフィール:ふくだりょうこ】
大阪生まれ関東育ちのライター。
大学卒業後からライターとして活動、シナリオ制作やエンタメジャンルの記事を中心に執筆。
ドラマと邦画、ハイボールと小説が好き。
「借りたら必ず死ぬ部屋」の実態は?
考えてみると、家って不思議だ。
たいていのものは新品を買い求めるのに、家は「借りる」ことが多いし「新品」じゃないことが多い(金額が大きいものだから、というものだと思うが)。新品ではないということは、自分の前に住んでいる人がいて、自分が今暮らす家で、過去にどんなことをしていたか分からないわけで…。
人間が暮らしていたからには、きっと色んな感情がその家には染み付いているだろう。その染み付いたものが、次に暮らす人に何か影響を及ぼす可能性も、ある。
新ドラマ『問題物件』は、不動産物件で起こるさまざまな事件の謎を解決していくというお話だ。
大島不動産販売・営業部から左遷され、新設された部署「販売特別室」に配属された若宮恵美子(内田理央)。室長は、亡くなった前社長の息子で大島不動産販売の役員でもある大島雅弘(宮世琉弥)。メンバーはほかに室長代理の片山芳光(本多力)、そして雅弘の愛犬の犬太のみ。
販売特別室の仕事はお客様や取引先からのクレーム対応だ。恵美子の初仕事となったのは「借りたら必ず死ぬ部屋」の実態を調べるというもの。ある部屋に住んだ住人が次々と自殺しているのだ。
心霊は苦手ながらも現場に向かう恵美子。そこには不動産の調査員だと名乗る犬頭光太郎(上川隆也)がいた。