まさに“令和版・女王の教室”
そんな第1話でやはり突き刺さったのが御上の言葉。
「志だけで変えられるならとっくに変わってる」
「君たち、自分のことエリートだと思ってる?君たちが考えているエリートはただの上級国民予備軍だ」
社会に出ていない高校生にとっては厳しい言葉だが、きっと間違ってはいない。試験を落ちた記憶のない官僚にまでなった人間が、実際に社会の闇を目撃し、話しているのだから。きついけど刺さる、そして考えてしまう。
そんな心の動きを感じていたときに思い出したのが2005年に放送された『女王の教室』(日本テレビ系)。この作品では鬼教師と言われる阿久津真矢(天海祐希)が小学6年生の担任として、児童に苛烈な言動・試練を浴びせていた。
もちろん、現時点で御上は確かな現実を生徒たちに突きつけただけで、いわゆる“スパルタ教育”という雰囲気は感じない。それでも、立ち姿から歩き方までエリートにふさわしい松坂は初回に与えるキャラクターインパクトとして十分で、“令和版・女王の教室”としても今後の展開に期待してしまう。