北尾重政演じる橋本淳の「相槌」に萌え!
第3話では、粋で知的な絵師・北尾重政が登場。演じるのは橋本淳。机を使わず突っ伏し無茶苦茶器用な筆の持ち方で描く姿もいいが、この人はべらぼうに間の取り方がいい。
「ああ?」「ああ…」時々入る苦笑いとか相槌がたまらない! 少しかすれた声もよく、『べらぼう』はイケボが多くて私の耳得である。
さて、北尾重政は、出版や本の販売に携わる家の生まれで、幼少時代から絵本や書物に囲まれて育った、いわゆるエリートである。
絵も独学で超売れっ子になったというからすごすぎる! 彼の絵は、それまでの錦絵と違い、肉付きや頭身をリアルに描き、当時の女性達の文化や流行を積極的に取り入れたもの。だからこそ蔦重は、「遊女たちを描き分けられる」とオファーしたわけだ。
しかし、重政は1枚絵と挿絵の違いを蔦重に指摘。墨絵で人を描くと「本にするとね、似た絵が延々続くことになるよ。あんまり面白くねぇんじゃねぇかな」という彼の言葉と、「見立てる、とか?」というアイデアで、遊女を花に見立てて描くことになるのだ。
重政、いい人&話が早い、助言が的を射てる、しかもアイデアマン…! 実際、北尾重政は人を育てるのが上手だったそうで、彼の助力で伸び伸びと才能を開花させた門弟たちが、蔦重のブレーンになっていく。今後もガッツリ絡んできそうなので楽しみだ。