赤楚衛二の真骨頂
また、まだ1話を終えたばかりだが、灰江を演じる赤楚衛二の真骨頂も垣間見えたのではないだろうか。
これまでの俳優キャリアでは『石子と羽男-そんなコトで訴えます？』（2022、TBS系）や『こっち向いてよ向井くん』（2023、日本テレビ系）、映画『366日』（2025）など原作の有無に関わらず、等身大の男子を表現することが多かったように思う。熱血であったり、なよっとしていたり、純粋だったりというキャラクターの差異はあっても、あくまで世の中のどこかにいる人間を作品の中で浮かび上がらせてきた。
翻って、灰江は癖のある探偵という“ザ・マンガ”のキャラクターだ。そんな中でも、赤楚はひとつひとつの所作や独特の喋り方によって癖の強さを演出し、まさにマンガからそのまま飛び出してきたような印象を与えてくれる。
最初に発表されていたポスタービジュアルから再現度の高さに舌を巻いていたが、実際に動いている姿を見るともっと魅力的に感じられる。
そんな灰江はどうやら父を亡くしており、まだベールに包まれる過去があるらしい。謎がどのように明かされ、いかにして前に進んでいくのか。灰江はもちろん、赤楚の演技にも注目していきたい。
（文・まっつ）
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