高杉真宙の表情変化から目が離せない!
さて、色恋が絡み出すと急に考えがまとまらなくなったのは竜美である。不倫はおろか、恋愛にもあまり縁がなさそうな。
今後、離婚訴訟などで恋だの愛だのをいろいろ見て嫌になってしまいませんように、その前に虎太郎と良い感じになりますように、と余計なお世話なことを願ってしまう。
そう思うぐらいに、すでに竜美と虎太郎のコンビネーションがわりといいのだ。竜美はマイペースなんだけれど、虎太郎が人にチューニングを合わせるのが上手いのかも。多分、それは無意識にやっていることだから才能のひとつかもしれない。
この人は恋愛などとは別のところで、「人間」そのものにモテそうだ。だから2人が恋愛に発展するかというとそういう雰囲気でもない。どっちも恋愛には疎そうだし、それがいい。
観ている側としては「もうくっついちゃえよ!」とニヤニヤしていたい。くっつかなくていい、くっつきそうでくっつかないのがいいのだ。個人的な好みで申し訳ない。
そして、それを見守る竜美の父・辰夫(田辺誠一)、香澄(和久井映美)の挙動も楽しい。心配しすぎる父、まあまあ、と宥める母。今回は虎太郎が竜美の自宅で家族団欒に混ざって食事をしているものだから、父は気が気ではない。父が娘をかわいがっているのはよくわかるし、家族の仲が良い様子が見られるのは金曜の夜にはピッタリかもしれない。
リーガルものでありながら、割とコメディっぽさが強い『法廷のドラゴン』。小林聡美のテンポの良いセリフ回しも心地良いのだが、くるくる変わる高杉の表情から目が離せない。その変化のおかげで、作品のコメディ色が増しているのは間違いない。
それでいて、法廷での重要な場面ではサッと真剣な表情に切り替わるからたまらない。たくさん困って欲しいし、真剣に取り組まなければならないシーンもたくさんあって欲しい…と今後の高杉の演技にもますます期待が高まる。
(文・ふくだりょうこ)
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