”ボランティア(絃瀬聡一)”の暗躍

『東京サラダボウル』 第4話 ©NHK
『東京サラダボウル』 第4話 ©NHK

 有木野(松田龍平)は、原嶋一家と売られた戸籍についての繋がりを必死に考える。すると、以前、バインミーを食べたときの「国も食文化も行ったり来たり」「たどり着いた場所で生まれ変わったりしながら」という鴻田の言葉を思い出し、ひらめく。

 幸次が売った戸籍謄本は、なりすましの人物を用意すれば家族全員分のパスポートが取得できる。それを使って、ワンと、ワンの家に一緒にいた女、そして俊の3人で中国へ渡ろうとしている可能性があるというのだ。俊が誘拐されたのは、このなりすましを成立させるため。

 そして、この計画の絵を描いたのは、バーで有木野の頬にキスをした“ボランティア(絃瀬聡一)”と呼ばれる男だった。しかし、女は空港でのチェックインを済ませたところで逮捕され、ワンは名刺を頼りに鴻田を頼って東新宿署にやってきたことで、計画は失敗。

 空港からの道中、ワンの胸で気持ちよさそうに眠る俊の表情を見ていて何とも言えない気持ちになった。誘拐なんて決して許されないけれど、少なくともワンは突然ボランティアから「知り合いの子だ」と託された俊の面倒をしっかりと見た。それは、誘拐されていたにもかかわらず、俊の体重が少し増え、オムツかぶれもなかったことからも明らかだ。

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