命を救うことだけが医者の仕事ではない

『まどか26歳、研修医やってます!』第3話 ©TBS
『まどか26歳、研修医やってます!』第3話 ©TBS

 まどかは、医者なのに患者の命を救うことができず、死に向かっていく姿をただ見ていることしかできない自分に、苛立ちややるせなさを感じていたのだと思う。

 しかし、命を救うことだけが医者の仕事ではない。患者の残された時間を、どれだけ素敵なものにしてあげられるか。それも、医者の仕事のひとつだ。

 そこで、まどかは患者さんになるべくたくさん会いに行き、何が辛いか見つけてあげることに決めた。家族と普通に会話ができる時間を、1日でも延ばしてあげられるように。

 その結果、中山は最期まで家族と穏やかな時間を過ごすことができて、「ありがとうございました。みなさんのおかげで、夫とたくさん時間を過ごすことができました」と中山の妻から感謝の言葉をもらうことができた。

 中山が亡くなったあと、まどかは先輩医師・菅野(鈴木伸之)の前で、「人って、本当に死ぬんですね。分かりきったことなのに、いろいろ考えちゃうんです。あのとき、ああしてれば、こうしてれば。もう1時間、もう1日生きられたんじゃないか? って」と涙ながらに訴えていた。

 菅野は冷酷そうなイメージがあるため、「患者1人の死でそんなに病んでいたらやってられないぞ!」なんて突き放すような言葉をかけるのかと思いきや、「俺もそうだった。俺だけじゃない。多分、みんなそうだと思う。患者の死は、いつまで経っても慣れるもんじゃない。それでいいんじゃないか? 変に強くなる必要なんてない。人間なんだから」と優しく寄り添っていたので、「なんだ、このギャップはぁあああ!」と“菅野沼”に落ちそうになってしまった。

 まどかの彼氏・直人(渡邊圭祐)に浮気フラグが立っているいま、菅野との間に恋が芽生える…なんてこともあるのだろうか。

1 2 3
error: Content is protected !!