廃課金おじさんVSサイコパス妻
その後、茉莉花と剛が慎二のもとへやって来た。じつは、秘書のキャラクターが出てくるアプリに、5年に渡って毎月30万円以上課金していた慎二。その件を把握していた茉莉花は、アプリを初期化するよう要求。剛からも「とんだ廃課金おじさんじゃねーか!」と言われてしまう。その後、アプリを強制的に初期化された慎二は意気消沈する。
茉莉花には狙いがあった。じつは茉莉花は心臓に疾患を抱えており、自分がこの世からいなくなってしまう前に、慎二が1人で家事ができるようムチャブリしていたのだ(ちなみに、剛は茉莉花が通う病院の薬剤師だった)。
慎二は彼女の思いを受け止め、心を入れ替える。これまで家事を無意識的に“無駄なこと”と捉えていたが、どれだけ大変で、どれだけ尊いものなのか感じられたと告白。「どこにも行かないでくれ!」と泣きじゃくる夫に、茉莉花は「もう遅いのよ。でも、そう言ってくれたことは嬉しいかな」とつぶやいた。
後日、慎二が必死に探した新薬治療が功を奏し、茉莉花も退院。退職金も使われておらず、新薬治療に充てられた。『ミタゾノ』らしさも感じる、笑いながらも最後はホロリときて前を向ける結末だった。
…かに思えたが、そんなに甘くはなかった。『ミタゾノ』をナメていた。