『相棒 season23』第13話考察&感想レビュー。前向きなラストが余計に重い…次回予告に相棒ファンがざわついたワケ。【ネタバレ】
text by Naoki
毎週水曜夜9時より放送中のドラマ『相棒 season23』(テレビ朝日系)。国民的人気を誇るご長寿刑事ドラマの“黄金コンビ”が帰ってきた! 杉下右京(水谷豊)×亀山薫(寺脇康文)が、共に事件を追う。さっそく、第13話の内容を振り返っていこう。(文・Naoki)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:Naoki】
1995年生まれのエンタメ企業勤務。ドラマ、漫画、ゲームなどサブカルをこよなく愛するオタクライター。自身でも作品ファンを集めたオフ会を開いたり積極的にファンコミュニティを拡大させている。記事は知らない人には分かりやすく、知ってる人にはより楽しめるを信条に活動中。
いきなり「犯人」だと自供…。
真実はどこに?
小手鞠「約束した相手よりも、自分が約束を守る事に夢中になっちゃったんですかね」
『相棒season23』第13話「レジリエンス」は、重苦しく救いの無い復讐の物語であった。
脚本は前回と同じく真野勝成だが、殺人事件も無く詐欺師と右京の頭脳戦という明るい作風から打って変わって、全編に渡って冷たく重苦しい空気が続いた。
真野にとって今期の『相棒』は6年ぶりの復帰となる。当時も陰鬱な話を度々書いており、物議を醸していたのだが、その系譜に新たなエピソードが追加された。
そんな今回の物語は、5年前に為永という青年が殺された事件が起きた事から始まる。為永の母親である彩子(赤間麻里子)は、元警察官の平井(和泉元彌)と支援ボランティアのミヨ(御子柴彩里)の3人で犯人を探し続けた。
そして亀山の妻の美和子(鈴木砂羽)による取材で、特命係が事件の詳細を聞いてると突然、平井が「自分が犯人だ」と告白し始めたのだ。
その動機は、趣味である女装を見られ侮蔑的に笑われたからという短絡的なものであった。さらに、平井は為永以外にも3人を殺害していると自供する。
特命係は、一連の殺人は本当に平井が犯人なのか、そして犯人であるなら、その動機は真実なのかを確かめるために、捜査を開始する。