都(冨永愛)が抱えているもの

『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』第4話©フジテレビ
『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』第4話©フジテレビ

 なんだかんだで、一平と、正助家族をサポートしている都。

「かっこいいお姉さん」というイメージの都だが、今回はちょっとしたモヤモヤを抱えていた。学生時代からの親友・千夏(美村里江)と久しぶりに会ったことがきっかけだ。

 楽しそうに話をしていた2人だったが、千夏が「実は子どもを産んだ」と告白。子どもは今は1歳だ、と。仲が良いにも関わらず、子どもを産んだことを報告していないとは…どれだけ言いづらかったのだろう、と千夏の心中を想像してしまう。

 2人にとって、子どもがいないということが長年の大きな共通点であり、2人の絆を強く結ぶ部分だからこそ言いだせなかったのだろう。それがなくなってしまえば、長年のお互いの立ち位置がゆらいでしまって、どう話せばいいのか分からなってしまうのも理解できる。

 千夏が子どもをつくると決断したのは、20歳になる子どもを持つ友人と偶然会ったことがきっかけだった。ふと「このままでいいのかな」と考えたという。

「今楽しいことだけを追いかけて、これから先、後悔するんじゃないか」
「産めないと産まないとでは違う」

 産まない選択をしてきたけれど、産めなくなったときに後悔するのではないか――。難しいところである。

 子どもがいないからといって、人間として成熟していないわけではない。産まない選択をしていたけれど、産めなくなってから後悔するとは限らない。でも、人によってそれぞれだ。

 ただ、そんなボーダーラインの年齢に差し掛かっているときに、親しい人からそんな話を聞いて、何も思わない人のほうが少ないのではないか…。

1 2 3 4
error: Content is protected !!