今後の注目は髙石あかり演じる千木良遥

『御上先生』第1話 ©TBS
『御上先生』第1話 ©TBS

 第3話では、帰国子女の倉吉由芽(影山優佳)や元・国語教師の父をもつ東雲温(上坂樹里)にスポットがあたった。おそらく次回以降も、深掘りされていない生徒のパーソナルな部分が少しずつ明らかになっていくだろう。

 これから先、特に動向を注目したいのが千木良遥(髙石あかり)だ。演じる髙石あかりはすでに2025年後期の朝ドラ『ばけばけ』(NHK)の主演が決定するなど、今まさにノリにのっている。

 2024年に公開された映画『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』では、教師たちの不祥事を暴きながら学園に潜む闇に切り込んでいく新聞部の部長を熱演し、同年に公開されたアニメーション映画『きみの色』では声優初挑戦ながら、高校を中退したことを家族に打ち明けられない女子高生の繊細な心情を声だけで表現してみせた。

 ふたつの映画での高校生役と比べると、今のところ『御上先生』での千木良はやや影が薄く感じる。ムードメーカーとして自由に動く次元賢太(窪塚愛流)や、頭ひとつ抜けた賢さで議論をリードする和久井翔(夏城大湖)が頭角を現しつつあるなか、ほかのクラスメイトの個性に押されている印象だ。

 しかし、教室の座席で千木良の右前に座っている椎葉春乃(吉柳咲良)とは何かしらの事情があるようで、これから髙石の切実な演技が見られる可能性は高い。御上先生とクラスメイトが見守る教室で、彼女が秘めたる想いをとき放つ瞬間が今から楽しみでもある。

 ほかにも注目の若手俳優が多数出演しており、きっとドラマを最後まで見おえたあとは、29人の生徒たちに想像以上の愛着を持ってしまうはずだ。生徒たちが成長する姿とともに、画面に映るキャスト陣の演技にも注目していきたい。

(文・ばやし)

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