岡部(高橋努)はきっと視聴者から愛されるキャラになる
波乱の展開を見せた「貝沼事件」からひと月も経たずして、新たな事件の幕が上がる。コンビニ店員の小島郁子(池脇千鶴)が同僚ふたりを刺殺して、自ら命を絶ったのだ。
同時に、第1話にも登場していた捜査一課の刑事である岡部靖文(高橋努)は、突然、第九への異動が命じられる。岡部は不満を露わにするものの、貝沼事件の顛末によって第九と薪に対する非難が集まっているなかで、薪の行動を監視する任務を警視総監から言い渡されるのだった。
当初は薪にもMRI捜査にも納得のいかない表情を見せていた岡部だったが、郁子によって刺殺された被害者の脳から映し出されたMRI映像の、あまりにも正確な再現度に圧倒される。理路整然と事件に向き合う薪の室長としての資質も疑いようのないものだった。
さらに、正当防衛とはいえ薪が親友の命を奪って失意の状態であること、状況証拠だけで犯人だと決めつけられたことがきっかけとなり、岡部は徐々に第九とMRI捜査に信頼を寄せるようになる。
体を酷使している薪に、あえて”処方箋の要らない”睡眠薬を渡したのは、彼が室長としての役割を果たしていないと上層部に思わせないための配慮だろう。 若干、抜けたところはあるものの、薪の不在を埋めるために不慣れながらもMRI捜査に挑む岡部の献身的な姿を観て、これから視聴者に愛されるキャラクターになるだろうと確信した。