MRI捜査が映しだした、事実とは異なる真実
郁子がふたりの同僚を殺した事実は変わらない。それでも、彼女の脳が作り上げた世界を覗き見たからこそ、事実からは取り出せなかった真実が浮かび上がり、施設で待つ郁子の父親に本当の経緯を伝えることができる。
第1話で提起されたMRI捜査の功罪に対してひとつの成果が示された形だが、岡部が「ちょっと気の毒でしたねぇ」と郁子に同情したとき、薪はすかさず「気の毒なのは何の関係もないのに殺されたふたりです」と言いきっている。殺された被害者であるふたりの脳も、MRI捜査を通して記憶が筒抜けになっていることを忘れてはいけない。
そして、第2話のラストシーンで第九の捜査室に向かって歩くのは、死んだ鈴木と同じ顔をもつ青年。瓜二つの容姿を持ちながらも、まったく性格の異なる二役を演じる中島裕翔の本領発揮が期待される。
もはや母親のような立ち位置に落ち着いている岡部も含めて、これから第九がどのようなチームになっていくのか。板垣李光人と中島裕翔のタッグが、以前とどのような違いを見せるのか。引き続き注目していきたい。
(文・ばやし)
【関連記事】
【写真】中島裕翔がいきなり退場…”鈴木”の貴重な未公開写真はこちら。ドラマ『秘密~THE TOP SECRET』劇中カット一覧
ドラマ『秘密』第1話考察&感想レビュー。初回から重すぎる…板垣李光人&中島裕翔の相性が突出しているワケ
中島裕翔「この役をやるために生まれてきたかのよう」共演者が明かす中島の”秘密”とは? ドラマ『秘密』制作発表レポート
【了】