『アイシー〜瞬間記憶捜査・柊班〜』第4話考察&感想。波瑠”氷月”に希望を感じたシーンとは? これまで無かったやりとりも…【ネタバレ】
波瑠主演のドラマ『アイシー〜瞬間記憶捜査・柊班〜』(フジテレビ系)が現在放送中。一度見た光景を写真のように記憶できる瞬間記憶能力・“カメラアイ”を持つ女性刑事・氷月が、その能力を活かしながら様々な難事件に立ち向かう。今回は、第4話のレビューをお届け。(文・ばやし)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:ばやし】
ライター。1996年大阪府生まれ。関西学院大学社会学部を卒業後、食品メーカーに就職したことをきっかけに東京に上京。現在はライターとして、インタビュー記事やイベントレポートを執筆するなか、小説や音楽、映画などのエンタメコンテンツについて、主にカルチャーメディアを中心にコラム記事を寄稿。また、自身のnoteでは、好きなエンタメの感想やセルフライブレポートを公開している。
瑞江(柏木悠)の死がもたらす喪失感
事件の結末はあまりにも受け入れがたいものだった。柊班の新入りとして、第1話から氷月(波瑠)にも物怖じせずに接していた瑞江(柏木悠)の殉職は、登場人物たちだけでなく、視聴者にとっても思わぬ喪失感をもたらしたことだろう。
残された柊班の面々にも、瑞江の死は少なくない影響を与えていた。木皿(倉悠貴)は前回の事件で負った怪我と心の傷の影響で依然として現場に復帰できず、穂村(森本慎太郎)は責任感の強さゆえか、自ずと単独行動が増えていく。
瑞江の死に対して動揺を表に出さない氷月に対しても、穂村はぶつけようのない憤りを感じていたようだ。彼が刑事を目指した経緯も明かされるが、一生忘れられない過去に苦しむ氷月に「(瑞江の死を)主任は忘れたんですか」と問いかけるのは、あまりにも自身の感情をコントロールできていない人間に見えてしまう。
それにしても、第4話時点で柊班が上司から注意を受けている場面を見るのは何度目だろうか。ここまで好き勝手しながらも、安田一課長(石黒賢)や赤松係長(菅原大吉)から信頼を得ているところを見るに、過去の柊家での事件に彼らは何らかの関わりがあるのかもしれない。
土屋(山本耕史)は相変わらず、監察からの指示で氷月の行動を見張っている。ただ、彼女が部下に対して真摯に向き合いながら、正直な意見を述べている姿を側で見て、どこか思うところがありそうだ。