ドラマ『晩餐ブルース』第4話考察&感想レビュー。金子大地のセリフに首がもげるほど頷いたワケ。誰しも共感する問題とは?【ネタバレ】
text by 苫とり子
井之脇海&金子大地がW主演のドラマ『晩餐ブルース』(テレ東系)が、毎週水曜深夜にて放送中だ。本作は、仕事に忙殺されるサラリーマンと、夢から挫折し人生休憩中のニートが晩ご飯を一緒に食べる”晩活”グルメドラマ。今回は、第4話のレビューをお届け。(文・苫とり子)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:苫とり子】
1995年、岡山県生まれ。東京在住。演劇経験を活かし、エンタメライターとしてReal Sound、WEBザテレビジョン、シネマズプラス等にコラムやインタビュー記事を寄稿している。
自分のことだとやる気がおきない…。
優太(井之脇海)と耕助(金子大地)が始めた晩活に、葵(草川拓弥)が加わった。そんな中、仕事がいつもより早めに終わった優太は帰り道でカップラーメンを手にした耕助に遭遇する。髪はいつもよりボサボサで、家には昼に食べた弁当のゴミ。「自分のこととなると、やる気おきないんだよなぁ」という耕助の台詞に首がもげるほど頷いた。
自分のために頑張るのって案外難しい。食事も自分1人だと、とりあえず食べられたら何でもいいかと適当に済ませてしまう。だけど、誰かのためとなったら不思議と身体が動く。
耕助が最初に優太に振る舞ったカレーも久しぶりの自炊だった。あの時、エプロンをつけて「よしっ」と小さく気合いを入れていたのはそういう理由だったのだ。
『晩餐ブルース』第4話で、優太もある人のために唐揚げを作る。その相手は耕助でも葵でもなく、同僚でプロデューサーの上野(穂志もえか)。彼女はこのところ、職場の中で孤立していた。
原因は仕事での意見の食い違い。いや、純粋に意見の対立なら、まだいいのかもしれない。上野の悩みはそれ以前の問題だ。