『家政夫のミタゾノ』第6話考察&感想レビュー。知りたくなかった結末…「まだこの手があったか」と驚かされたワケ【ネタバレ】

text by 浜瀬将樹

松岡昌宏主演のドラマ『家政夫のミタゾノ』第7シーズン(テレビ朝日系)が放送中だ。本作は、女装した家政夫・三田園薫(松岡昌宏)が家事だけでなく、家庭にはびこる問題までもスッキリと落としていく痛快“覗き見”ヒューマンドラマ。今回は、第6話のレビューをお届け。(文・浜瀬将樹)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:浜瀬将樹】

1984年生まれ。フリーランスの編集・ライター。映画、ドラマ、バラエティー番組の会見取材、俳優さんや芸人さんなどのインタビュー、ドラマや俳優さんのコラム、お笑いのライブレポートなど、エンタメ系を中心に執筆している。 

現代版シンデレラ物語に違和感が…。

『家政夫のミタゾノ』第6話 ©テレビ朝日
『家政夫のミタゾノ』第6話 ©テレビ朝日

 むすび家政婦紹介所の家政婦たちが顧客の“その後”を語っている。今回もいつものように楽しくて面白い『家政夫のミタゾノ』が終わりを告げようとしているのだ。だが、なんだかおかしい。番組の結末にあるはずのこのシーンが、いつもより30分ほど早い! 

 第6話で三田園と村田光(伊野尾慧)がやって来たのは、お城のような豪邸。屋敷には、取目悦子(紫吹淳)、その娘の里沙(花柳のぞみ)と穴(御子柴彩里)、そして召使いのようにこき使われている“デレラ”こと麗楽(久保田紗友)がいた。

 彼女は亡くなった悦子の夫の連れ子。継母たちに虐げられているヒロインであり、まさしくシンデレラの設定に通ずるものがある…。

 取目家ではダンスパーティーが開かれた。麗楽は三田園たちの力によって美しいドレス姿となり、区長の末広武(阪田マサノブ)の息子で、物語の王子様ポジションにあたる純一(小柳友)と華麗なるダンスを披露した。

 その他、ガラスの靴が登場したり、0時を過ぎて元の姿に戻ったりするなど、シンデレラの設定に乗っ取った展開に。麗楽と純一は無事に結ばれるだけでなく、継母たちの悪事も暴かれ、一件落着となった。

 …と、ここまででスタートから30分程度。いくらなんでも早すぎる。これで三田園が顧客に請求書を持っていけば、物語は終わってしまう!

 もちろんこの時点で三田園たちの活躍も見られたし、ギャグパートも満載でとても満足のいくものであったが、違和感を回収できていない部分もある。なにより残りの時間で何をするのだろう? と疑問に思った。

 そう。ここですんなり終わらないのが我らが『家政夫のミタゾノ』である。今回は「めでたしめでたし」のその後、「ハッピーエンド」の続きが描かれたのだ。

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