氷月(波瑠)の柊班を信頼する言葉が熱い

『アイシー~瞬間記憶捜査・柊班』第5話©フジテレビ
『アイシー~瞬間記憶捜査・柊班』第5話©フジテレビ

「警察官である前に、ひとりの人間だから」

 瑞江(柏木悠)が襲われた光景がトラウマとなり、未だに現場に復帰できずにいる木皿(倉悠貴)に対して、氷月はこう声をかける。依然、母親が殺された光景が脳内にフラッシュバックするなど、過去の忌々しい記憶を忘れられずにいる氷月の言葉は、木皿の耳にもしっかりと届いていた。

 前回、面と向かって穂村(森本慎太郎)の熱さを肯定する発言をしていたように、班員の性格を尊重しながら、柊班の主任として彼らが必要としている言葉を投げかけていく。

 ことさらに瑞江が発した言葉をリフレインさせるのは、これからも彼が柊班の一員であると、氷月自身が誰よりも心に刻んでいるからかもしれない。

 今までは班員と言葉を交わす場面も少なく、適切な距離を取りかねていた印象だった。しかし、純生に対しての事情聴取が終わったあとに「木皿にも仕事振ってあげよ。力になりたいと言ってたから」と氷月が零したように、少しずつ仲間を信頼している様子が伺える。

 瑞江の殉職が契機となったことは確かだが、穂村や木皿がひとりで抱え込んでいた過去の苦しみを氷月に明かしていることからも、”氷の女王”と揶揄されていた彼女に対する周囲の目線が変わってきていることが顕著に示されていた。

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