そろそろ、大きな動きが来て欲しい!

『問題物件』第6話©フジテレビ
『問題物件』第6話©フジテレビ

 一方で、問いただされたのは「奪う側は奪われる側の気持ちは分からない」ということ。だから、奪う人間はいなくならない。天音はもともと奪われた側の人間だった。

 最初は同じ境遇の人に手を差し伸べるつもりだったのかもしれない。それがお金や地位を手に入れることによって、もともとの目的を見失い、奪う側の人間になった。奪われた側の人間が奪う人間になってしまう怖さもある。愚かな生き物だな、と思ってしまうけれど、それもまた生存本能なのかもしれない。

 さてこのまま、1話完結で物語は終わっていくのかと思ったが、犬頭の気配を大島が感じ始めている。なんとなく、犬頭=犬太という説が当たり前になってしまっているけれど、そろそろ真相を知りたい。

 犬頭が頻繁に会っているのは恵美子と有村(浜野謙太)だけ。ほかに顔見知りを作るのも避けようとしているようにも見える。

 犬頭=犬太なのだとしたら、明確な目的があるはず。どう見ても雅弘を大事に思っているから、雅弘のことだろう。恵美子と会ってから少しずつ、変化が見えるけれど、何を求めているのか分かりづらい。何も求めていないんだろうか。どこか自分をないがしろにするような態度が見えるから、もしかしたら自分のことを大切にしてほしいのかもしれない。

 次回、ついに犬頭と雅弘が顔を合わせるのか。いよいよ物語に動きがありそうだ。と言うか、そろそろ大きな動きが見たい。

(文・ふくだりょうこ)

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