『プライベートバンカー』第7話考察&感想。夏木マリvs土屋アンナの迫力が凄すぎる…現実の親子騒動を彷彿とさせるワケ【ネタバレ】
text by 西本沙織
木曜ドラマ『プライベートバンカー』(テレビ朝日系)が現在放送中。本作は、唐沢寿明演じる《悪魔的》凄腕プライベートバンカーが、大富豪の資産を守るためなら“何でもやる”痛快マネーサスペンス。今回は、第7話のレビューをお届けする。(文・西本沙織)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:西本沙織】
1992年生まれ、広島在住のライター。会社員として働くかたわら、Web媒体でエンタメに関するコラムやレビュー記事の執筆を行っている。ドラマや映画、マンガなどのエンタメが好き。
敵は天宮寺にあり!?
美琴(夏木マリ)VS沙織(土屋アンナ)バトル勃発
息子と母よりも、娘と母の関係性の方が、ひときわこじれやすいらしい。一番近い存在だからこそ、分かり合えないときには深い悲しみに包まれる。天宮寺美琴(夏木マリ)と沙織(土屋アンナ)の母娘関係も、どうやら一筋縄ではいかないようだ。
『プライベートバンカー』第7話では、経営権をめぐるバトルが勃発する。丈洋(橋爪功)が倒れ、後継者争いは新たな局面に。自分が継ぐと高らかに宣言する美琴だったが、そこにストップをかけたのが娘の沙織だった。
沙織は天宮寺アイナグループが営む「ハナウマハンバーグ」の売上低迷の責任が、副社長の美琴にあると指摘、代表解任を要求する。突然のクーデターにもかかわらず、役員の過半数が解任に賛成。美琴もあっさりと退き、沙織はあっという間に代表取締役に…。
今回、沙織の裏で暗躍していたのは庵野甲一(唐沢寿明)ではなく、彼と同じプライベートバンカーである岡田大輔(ウエンツ瑛士)だった。本場・スイスでトップに上り詰め、“伝説”と呼ばれた岡田は、ニヒルな笑みに若干の胡散臭さが漂う人物。ウエンツ瑛士が演じていることも相まって、アクの強いキャラクターとしての説得力が尋常じゃない。
アメリカの大学時代の友人という気の緩みからか、沙織は岡田をすっかり信用してしまっている。とはいえ、岡田の手腕は確かで、庵野との勝負にも余裕で勝利。庵野が古きや着実性を重んじるオールドタイプなら、岡田は新しきを入れる革命家タイプといったところだろうか。