沙織(土屋アンナ)が起こしたクーデター…その後は?

『プライベートバンカー』第7話 ©テレビ朝日
『プライベートバンカー』第7話 ©テレビ朝日

 沙織と岡田のコンビは「ハナウマハンバーグ」の立て直しに関して、某牛丼屋のごとくコンセプトを「安い 美味い 早い」に刷新。社会貢献と利益のゼブラ企業を目指した改革は一時大成功をおさめるものの、ある店の存在によってすぐに人気は下降する。

 その店というのが、美琴が開業した「極ハナウマ」。最高級品質を保証、ハンバーグの最高額は3万円という、沙織の店とはまったく逆のコンセプトを打ち出した。不況のなか、高額のハンバーグを食べる人はそうそういないが、なかにはリーズナブルなものも。

 理屈は、VIP席は10万円を軽く超えるものの、少々見えづらい席は2000~3000円で売り出されることもあるという、ブロードウェイのチケットと同じである。つまり、金を払う人には十分に払わせ、その分、それ以外の人には品質のいいものを極限にまで安く提供するという仕組みだった。

 なんだか、某家具屋の騒動を彷彿とさせる展開…。それに加えて、美琴が「沙織はわたしにとって 何かしらね」とつぶやいたように、2人の間には“母”と“娘”の関係性を見失うほど根深い何かがあるようだ。沙織は美琴に相当な恨みを抱いているものの、どう育てられたのか、具体的に何をされたのか、その背景は語られぬまま。

 決定的な出来事があったというより、毎日の積み重ねが沙織を憎しみへと突き動かしたのかもしれない。でも、ただ母に認めてもらいたい一心のようにも見えるのだ。

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