平蔵(柄本明)が見せた弱さ

『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』第7話©フジテレビ
『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』第7話©フジテレビ

 頑固で怖くて分からずや。そんな平蔵の弱い部分が後半にかけて少しずつ出てくる。

 陽菜に勧められて、祭りで自分が作った歌を歌いたいと思ったこと。その歌を陽菜に伝えたいと思っていたこと。

「娘の死に際も死に顔も見るのが怖かった」

 そりゃあそうだよな、と思う。誰だって子どもを見送りたくない。愛する子ならなおさらだ。だからと言って、葬儀に来なかったことは肯定できないだろう。平蔵は娘の死から逃げて、その結果、後悔したのではないだろうか。

 きっと、平蔵だけではなく、一平も正助も何かしらの後悔を抱えている。そんな後悔を抱えながらも、少しずつ自分の中で消化していく物語でもあるのかもしれない。

 家族が家族らしくなっていくのに比例して、一平は選挙のための地盤固めを進めていく。少しずつ、町の人たちの信用も得られてきているようだ。

 そんな中、第7話のラストでは町の再開発の話題を耳にした一平。今の一平は、町に対してどういう思いを抱えているのだろう? 家族と同じように、少し素直になって町にも愛着がわいてきているのだろうか。再開発に反発し、ここで黒岩議員(橋本じゅん)と対立する形になるのか?

(文:ふくだりょうこ)

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【了】

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