正臣(小関裕太)の策略は?

『相続探偵』第5話 ©日本テレビ
『相続探偵』第5話 ©日本テレビ

 先週の時点で、おそらく何らかの形で2人が再び手を取り合うことは予想できていたが、問題は最終的にどのように力を合わせるかということ。何しろ2人はそれぞれ正妻と妾の子で、腹違いの兄弟。これまでも母親の影響もあり、反目し合ってきた。

 ともにアクの強い母親を持っているだけに、それぞれ想像し得ない苦労もあったのだろう。同年代の同性として、何か不安や悩みをこぼしたくてもなかなか難しい。母が悲しむ顔をするのを見たくないという理由があったから。

 そのため、腹を割って話したことがなかった2人だが、最も大事と考えるのは「鳳凰という伝統」。それなのに、なぜ正臣は鳳凰の伝統を軽んじるような支店を作り続けていたか――。それは「看板にふさわしい本店は、とことんクオリティーにこだわり、どれだけ赤字を出そうとも、他の支店が支える」構造を作ろうとしていたためだ。留学先の大学ではMBAも取得した超一流のビジネスマンである正臣は先を見据えていたのだった。

 前編からの流れを鑑みると、正臣がここまで有能だったのはかなり意外な印象を受ける。

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