ドラマ『御上先生』考察。松坂桃李”御上”の過去が壮絶…”爆弾”を抱えていそうな生徒とは? 第6話感想レビュー【ネタバレ】
text by まっつ
松坂桃李主演の日曜劇場『御上先生』(TBS系)が現在放送中。本作は、東大卒のエリート文科省官僚の御上が日本の教育を変えるため、令和の時代を生きる高校生を導きながら、権力に立ち向かっていく物語だ。本日は第6話のレビューをお届けする。(文・まっつ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:まっつ】
1993年、東京生まれ東京育ち。本職はスポーツウェブメディアの編集者だが、エンタメ・お笑いライターとして修行中。1週間に20本以上のラジオを聴く、生粋の深夜ラジオ好き。今一番聴くべきラジオは『霜降り明星のオールナイトニッポン』。好きなドラマは『アンナチュラル』、『いちばんすきな花』、『アンメット』。
御上(松坂桃李)の壮絶な過去が明らかにーー。
正しくあろうとすればするほど、世界から疎外されていく――。
そんな悲しい事実が浮き彫りとなったのが『御上先生』第6話。23日の放送では御上孝(松坂桃李)と兄・宏太(新原泰佑)の過去が明らかとなる。
御上は生徒たちの前で明かす。回想シーンの中で宏太は、学校側が発達障害のある中等部の生徒を高等部へ進学させなかったことに対して「重大な人権問題であり、平等な社会の実現というわが校の校訓に反しています」と不満を述べる。
それだけではなく、死をもって学校と社会に抗議。学校への抗議を全校放送で流した後、自身で作った装置を発動させて感電死したという。
後に官僚となった御上から見ても兄は聡明な人間だった。「どこで歪んでしまったのか」、「なぜなのか」と考え続けていた。しかし、ようやく得られた答えは前提から間違っていたことを示す。世界が歪だったのだ。
宏太が言及した問題は第三者であっても十分に理解できる。発達障害は進学させなかった理由には全くならないし、全くもって平等ではない。そうした社会は間違っているとはっきりと言い切ることができるが、現実として「不平等」というのは確かに存在する。