富永(蒔田彩珠)の説得
最初は距離があった御上と生徒たち。御上の中では明確な線引きがあるように見え、最初は兄のことも話そうとしなかった。
それをいい意味で壊したのが富永(蒔田彩珠)だった。「自分は何もかも隠しているくせに人にばっかり話せっていうの暴力ですよ」、「私たちは丸裸で闘ってるのに、なんであんただけ鋼の鎧着込んでるんですか?」の言葉は御上も舌を巻くほどに言い得て妙だ。彼女の説得、存在があったからこそクラスと御上の関係は現在のようなものになっているのだろう。
だからこそ、不安になってしまうのが富永の家庭環境だ。すでに物語の中では神崎や次元(窪塚愛流)といった主要キャラはもちろん、東雲(上坂樹里)や椎葉(吉柳咲良)といった生徒たちの親にもスポットライトが当たっている。
それぞれ一言では説明できない事情があるゆえに、悩みや不安、怒りを抱えているのだが、富永に関してはまだほとんど情報がない。クラス内での振る舞い、担任教師の前でパーフェクトな動きを魅せる彼女が、実は何か大きな“爆弾”を持っているフリなのではないかと推測してしまうのは行き過ぎだろうか。
いずれにせよ御上の告白によって、3年2組も物語も大きく前へ進んだ。すでに学年主任の溝端(迫田孝也)が怪しい動きを見せるが、黒幕は誰か、そして槙野(岡田将生)との関係性はどのようなものなのかと、考察の要素は複数散りばめられている。今回の第6話を境にドラマが加速していくことを期待したい。
(文・まっつ)
【関連記事】
【写真】松坂桃李の過去が泣ける…未来のスターたちの貴重な未公開写真はこちら。ドラマ『御上先生』劇中カット一覧
日曜劇場『御上先生』考察。優秀な生徒たちに置いて行かれる感覚も…後半戦で大事なこととは? 第5話感想レビュー【ネタバレ】
日曜劇場『御上先生』考察。岡田将生”槙野”が怪しすぎ…”御上”とは本当に不仲? 考えられる可能性は? 第4話感想レビュー【ネタバレ】
【了】