患者との適正な距離感に悩むまどか(芳根京子)
対人関係が不安定になりやすく、日常生活に不安を引き起こしてしまうボーダーパーソナリティ症の裕乃は、自分に価値がないと感じやすく、人に見捨てられることを極端に恐れてしまう。
だから、いつでも連絡していいと言ったはずのまどかから返事がないと、「寂しい」「返事してよ」とメッセージを連投。裏切られたと感じた瞬間に、「いつでもいいって言ったじゃない」「嘘つき」と急に態度を変えてしまうのだ。
まどかも、深夜まで裕乃とのやり取りに付き合ってあげていたのに、ちょっと返事をしなかっただけで(しかも、送ってきたのはまどかが寝ている時間帯だった)、「みんなそう。わたしをバカにして! 出てって! あんたの顔なんて、二度と見たくない!」なんて言われたら、「やってられんわ〜!」という気持ちにもなるだろう。
しかし、今回の件は、患者との適正な距離感を守れなかったことに原因があるので、まどかも反省をするしかない。先輩医師たちから、「(裕乃の場合は)約束をすることで、できることとできないことを明確にするべき」とアドバイスを受けたまどかは、それを実践して、裕乃との距離感を図っていった。
なかなか関係性を再構築するのはむずかしかったが、最終的には「まどか先生、約束する。これから、リストカットとかそういうことは二度としないって。前向きに治療する」と言ってくれたのでホッとした。まどかが真っ直ぐに自分を想ってくれているということが、裕乃に伝わったのだろう。