現代社会への警鐘
今回の見所は、”闇バイトの恐ろしさ”だ。
“スカル”は、金庫強盗をメインにしてリスクの高い強盗には手を出さない姑息な集団である。彼らは、道中で人に因縁をつけて個人情報を要求し、それを盾に脅迫して犯罪に加担させるという卑劣っぷり。
さらに組織への裏切りは決して許さず、逃げようとした住田を殺害しようとしたり、組織を追う羽藤への脅迫として娘の美香を狙うなどの狡猾さも持ち合わせている。特命係も”スカル”を追う中で、一般人のフリをした闇バイト参加者を次々と発見したりと根も深い。
何よりも美香を始めとした被害者が、逃げられないのが恐ろしい。
この作劇以上のことが現代の日本でも実際に起こっていると考えると震え上がり、作品を通して闇バイトに加担するとこうなるぞと示す意義が感じられる。
今回の物語では、殺された筈の住田が生き延びており、元恋人である美香を守る為に、父親の羽藤を誘拐することで警察が彼女を保護させるように動かしたことで、事件を未然に防ぐことができた。ただこのようなケースは、現実的に考えて実際には起こり得ない。
我々視聴者も防犯意識を高めると共に、闇バイトに加担しないように努めること、もしトラブルに巻き込まれたら警察を筆頭に外部の手を借りる心づもりをしておくべきだと強く感じた。