美琴(夏木マリ)と丈洋(橋爪功)の若かりし頃に涙
一方、努の快進撃に黙っていられない美琴(夏木マリ)は、丈洋・庵野と一席設けることに。過去の回想シーンでは、美琴と丈洋の若かりし頃が映し出され、今では想像できないほどの仲睦まじさに思わずうるっとくる。
ハナウマハンバーグを食べて口元にうっすら笑みを浮かべた美琴をみると、あのときの真っ直ぐな気持ちを忘れていないようにも思えてしまう。だが、相続や経営についてはまた別のようで。美琴も努と同じく、自らが準備した遺言書の内容通り、丈洋に書き改めさせようと企てていた。
努と美琴の一騎打ちかと思えたが、最後に一撃食らわせたのが昴。ノートの切れ端ながら、彼もまた丈洋が執筆したという遺言書を手にしていた。成立要件を満たす遺言書が複数あった場合、その日付が新しいものが有効になる。思いがけず現れた最新の“意思”により、努の遺言書が無効に…。
動揺した努は昴が持つ遺言書を破り捨てるが、この行動が自らの首を絞めてしまった。民法891条では、相続に関する被相続人の遺言書を偽造、変造、破棄、または隠匿した者は、相続人としての資格を失うと規定がある。となると、破棄した努はもちろん、美琴や昴だって相続は危ういが、果たして。
いよいよ次週は最終回、庵野は後継者争いをどう導いていくのだろうか。個人的には、あるエピソードで不敵な表情を浮かべたメイド・鮎川亜里沙(井本彩花)と“眼帯の執事” 加藤(山本栄司)の存在も気になっている。
予告で明かされた、庵野の「あなたのことが好きなんです」というセリフや、唐沢らが『愛の名のもとに』(1992、フジテレビ系)で共演した中野英雄のゲスト出演も、次回の注目ポイントだろう。てんこ盛りではあるが、相続バトルのフィナーレとともに、とくと味わいつくしたい。
(文・西本沙織)
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