土地を狙った悪徳詐欺師の策略
灰江七生(赤楚衛二)がケンジイに勧めたのは生前贈与。このままだと廃業の可能性もあるため、生前に財産を整理することを助言する。そんなときに「銭湯を継ぎたい」と声を上げたのが孫娘・真央(恒松祐里)。子どもの頃から銭湯で育ち、客との触れ合いを知っている彼女は大好きな銭湯を守りたいと一念発起する。
真央の両親は銭湯事業の未来に不安を抱いているのだが、真央はたくましい。現役美大生で経営に関しては素人でありながら、自身の知識やバイタリティを活かしながら果敢に前へと進んでいる。創業者が掲げたスローガン「大~きなお風呂は、豊かな人間を育てる。そこに笑いと福あり」という言葉の通り、豊かな人間に育った。
だからこそ、ケンジイの危機を救ったのも彼女だった。
ケンジイはコインパーキングを売却するため、銭湯の常連でもあった不動産の飯山(市川知宏)に声をかける。しかし、ボーリング調査の結果、土壌からは基準値以上の毒物ヒ素が検出され、土地としての価値は大きく下がると伝えられるのであった。
もちろん、この違和感に気づいたのが相続探偵・灰江だ。そして、人を見る目に自信のある真央も同じところにたどり着いていた。実はボーリング調査の結果は偽装であり、飯山はケンジイの土地を買い叩こうとしていた悪徳詐欺師であることが明らかとなる。