「映像119」でのやり取りがグッとくる
小夏のことで悩む雪に声を掛けたのは、兼下睦夫(瀬戸康史)だった。「ただ火事が怖かっただけじゃなく、きっと後悔もしているはずだ」と。消防隊時代、後輩を事故に巻き込んでしまった過去を持つ兼下は、自分が守るべき立場の人間を危険にさらしてしまった後悔をよく知っている。
誰かを助けたいと思っているのは、自分たちだけじゃない。相手を一方的に助けてもらう側に押し込めない方がいい。相手の気持ちを決めつけないこと…それは、人と関わるうえで、つねに肝に銘じておくべきことなのかもしれない。
後半では、110番センターから11歳の男の子の捜索と救助の要請が。そんな折、雪がキャッチしたのは、擦れる音と女性の息遣いだけが聞こえる通報。電話番号から、雪は通報者が小夏であることを察知する。そこで、映像で状況確認できる「映像119」を使用し、筆談でやりとりをすることに…。
小夏が一緒にいたのは、捜索中の男の子だった。だが、彼には低体温症の初期症状があり、このままでは危険な状態。それを知った小夏は、「私は何をすればいい?」「この子を助けたい」と、雪に必死に文字を投げかける。彼女の「助けたい」という気持ちが全身から溢れ出た、ぐっとくるシーンだ。