第1話からは想像もできなかった木皿(倉悠貴)の成長

今回、柊班の関係性が大きく変化する出来事があった。穂村と木皿のふたりが、監察からの指示で主任を内偵していた土屋の行動と、隠されていた氷月の過去を知ることになったのだ。
前回のレビューで、柊班が結束を取り戻すためには穂村と木皿の存在がカギになると述べたが、本エピソードは彼らの確かな成長を感じられる場面が随所に見られた。
木皿は独自の調査で氷月の過去を調べあげる。幼い頃、実の母親が父親によって殺される光景を目撃してしまったこと。氷月が被害者家族でありながら、加害者家族の一員として監察から危険視されていること。
そして、木皿はそこまで詳細に彼女の過去を把握したうえで、本人に面と向かって調査した事実を打ち明けている。
「どんな恐怖心にも向き合わなきゃいけないんだって、決めつけるようなことを言って…すみませんでした」
異動希望を声に出すほど、柊班に対して執着がなかった木皿。そんな彼が病院のベッドで零した言葉に責任を感じて、氷月に直接、本心を伝える。のらりくらりと仕事をこなしていた第1話時点からは想像もできない姿だった。