南野(宇梶剛士)の失敗

『プライベートバンカー』最終話 ©テレビ朝日
『プライベートバンカー』最終話 ©テレビ朝日

 美琴が融資を返済出来なければどうなってしまうのか。平たくいえば、アイナグループの株が市場に出回り、会社乗っ取りのリスクが生まれることに。家族の絆云々ではなく、損得の問題であると思い知った子どもたちは、一転して美琴へ協力を申し出る。

 なかでも、努は旧知の仲であるレクタスインベストメントの鷹崎(中野英雄)をホワイトナイト(敵対買収者に対抗する友好的な買収者)として美琴に紹介。鷹崎は努の持つアイナグループの株5%を一旦買い取り、1000億円を支払うとの好条件を提示する。だが、飯田久美子(鈴木保奈美)、御子柴修(上杉柊平)が調査を進めていくと、鷹崎が南野と繋がっていることがわかって…。

 南野は鷹崎と手を組んで、差し押さえた株をとある企業に売り渡そうとしていた。マスコミに悪事をリークし、意図的に評判を下げ、株価をコントロールする行為は金融商品取引法違反にあたる。

 南野の数々の違法行為をつるし上げた結果、美琴は破格の条件を飲ませることに成功。どうやら、南野はケンカを売る相手を間違えたようだ。

 一方、丈洋(橋爪功)はある決断をしていた。若手事業家たちを支援する公益財団法人を設立し、資産のほとんどを財団法人に入れることに。

 一度財団に入れた資産は、若手事業家支援以外の用途で取り出すことができない。加えて、資産は丈洋が財団へ寄付した形となり、相続の対象外に。それはつまり、一族の誰にも遺産が入らないことを意味していた。

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