庵野の底知れなさが、存分に光ったラスト
さて、結局のところ会社の後継者となったのは誰なのかといえば、それは久美子である。庵野の弟子としてアイナグループの内情を間近で見ながら、金融知識を学ぶという、これ以上ない育成環境。あまたの伏線が、いつものスキームのように鮮やかに回収されていくのが爽快だ。
庵野の理事長就任、久美子の社長拝命とどんでん返しが続くなか、一番驚かされたのは、これまでの一件が“一過程”にすぎなかったということ…。庵野の底知れなさが、存分に光ったラストである。
もしかして、わたしたちは庵野の本当の姿なんて一瞬たりとも見られていないのでは…?なんて、最後の最後に疑ったりもしてしまう。そんなどうしようもなく魅惑的で、とらえどころのない庵野の活躍を、願わくはまだまだ見ていきたいものだ。
(文・西本沙織)
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