富永(蒔田彩珠)に忍び寄る異変
第8話のクリフハンガーとなったのが富永(蒔田彩珠)の異変。これまでの彼女といえば、圧倒的なコミュニケーション能力と気配りで、3年2組の窮地をいくつも救ってきた。客観的に見ていると、御上並に優秀なのではと感じるシーンも多く、蒔田の自然体の演技も相まって魅力的なキャラクターとなっていた。
そんな彼女だからこそ、このままで終わるわけはないと知っていたが、着々と忍び寄る“異変”の足音には苦しくなった。ゲームセンターではどこか悲しげな雰囲気をまといながら「ストリートファイター」をプレイし、放課後の勉強会も「ヤボ用」と抜けて険しい表情で帰路につく。
すでに伏線として富永は家庭環境が描かれていないし、友人である次元(窪塚愛流)の母に挨拶した時には複雑そうな表情を見せていた。彼女に関しても良好な家庭で育ったわけではないと推察することができる一方、その上であそこまで完璧な振る舞いをしてきたかのと驚いてしまう。
友人、クラスを救ってきた彼女に迷わず手を差し伸べてほしいと思うのは、視聴者の総意だろう。
残りの2話で列挙した謎がどのように結びついていくかが最大の見もの。日曜劇場らしいエンターテイメント要素が一気に膨らみ、最終章へ向けて加速していく。
(文・まっつ)
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