なんともホッとする結末
さて、わだかまりがなくなってからの竜美と兎羽のコンビネーションはばっちりだ。虎太郎は釈放されたものの、思うように動くことができない(最終回なのに…)。
そもそも、解決の糸口は兎羽が握っていた。隠し事をした上で依頼をしていたわけだから、兎羽が手の内を明かした時点でかなり状況は変わる。
対する柘植はもともと弁護士ということもあって、自身が法廷へと立つ。きっと現役のときはやり手だったのだろうな、というのが分かるキレキレの振る舞い。それを少しずつ竜美が切り崩していくさまは観ていて爽快だ。
そして、決め手となる証拠を手に法廷に飛び込んできたのは虎太郎。ラスト、竜美をサポートするのが虎太郎という展開はそうでなくっちゃ! とにっこりしてしまう。
最終話を除いては1話完結で展開された『法廷のドラゴン』。深い闇を暴くだとか、後ろ暗い過去が明らかになるだとか、そういうことはなく、世の中の人たちの苦悩を解決するために懸命に取り組む竜美と虎太郎のコンビは金曜の夜に最適だった。恋愛ものに傾倒していかないのもよかった。なんとなく互いに好意を持っているぐらいがイイ。
別れのような何か特別な結末があるわけではなく、歩田法律事務所の日常は続いていくのだと分かる終わり方に、なんともホッとする。願わくば、また彼らの活躍を見ることができれば、と思う。
それにしても、もう少し、将棋に詳しくなれるかと思ったけれど、やはり難しかった…!
(文・ふくだりょうこ)
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