笑うだけで楽しめる“大衆娯楽感”

『ホットスポット』第6話 ©日本テレビ
『ホットスポット』第6話 ©日本テレビ

 では両者、どこが似ているのかを脳内検証する。

 まずはテレビを見てただ笑っていればいいという“大衆娯楽感”。昨今のドラマのように視聴者が特定班となり、作品に張り巡らされた数多の伏線を解明していく…というのも楽しいだろう。が、我々おじさん、おばさん世代というのは体力低下によって日々疲れている。加えて情報社会である以上、ふたつしかない眼球の眼精疲労も半端じゃない。

 そんな最中にドラマを見てギミックを探せ、伏線を解けと言われても無理だ。もうこれ以上、脳みそを使いたくはないと、中年の自分がストライキを起こしている。ただ『ホットスポット』はこの時代の救世主のような存在で、ニヤニヤしたり、声を上げたり、涙を流して笑うなど、何も考えずに見られるコメディドラマである。

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