様々なものを背負わされがちな松村北斗
それにしても、序盤の“明るく実直で包容力があり、自己肯定感が高く、ポジティブな行動派である”真戸原はどこに行ってしまったのだろう。これまで、松村北斗は何かを背負っている系の役柄を演じることが多かったため、「やっと、明るいキャラを演じている姿を見ることができる〜!」なんて思っていたのに、本作でもやっぱり松村はさまざまなものを背負わされている。
憂いを帯びた表情が似合う俳優だから、たくさん試練を与えたい! と思ってしまう気持ちも分からなくはないが、序盤のポジティブバカ(言い過ぎ?)な真戸原がちょっぴり恋しい。
また、真戸原が急に消えたせいで、一度は身を引いたはずの宇井が再浮上してきたのも面白い。第8話になって、当て馬がさらにやる気を出してくる恋愛ドラマもなかなか珍しいような気がする。
最初はサイコパスみがあるように見えていた宇井が、娘・咲良(稲垣来泉)に対して深い愛情を持っていると分かってから、「あれ? 良い人なのかもしれない」なんて思えてきてしまった。祥子のように「やっぱり、瀬奈ちゃんには宇井くんだったのかもね」と言いたくなっている自分もいる。