生瀬勝久が傲慢な外務大臣をナチュラルに体現
MRI捜査によって解析された吉田さなえの脳から、誘拐された少女が貨物船に載せられたコンテナの中に監禁されている映像が映し出される。
船に書かれたアラビア語を解読して、日本と国交を持たない中東の小国・エルスエコの貨物船「アルタイル」だと推察する薪。彼の類稀なる知識と洞察力には、もはや視聴者も驚かなくなっている頃ではないだろうか。
しかし、事態は依然として一刻を争う。少女が誘拐されてから1週間が経過しており、日本を出港して公海に出られた外国船に対して、政府が独断で立ち入り捜査することは国際問題に発展する恐れがある。
さらに、被疑者であったさなえと千堂外務大臣の関係も明らかに。20年前に起きたデルナ集団拉致事件。さなえは拉致被害者の遺族であり、その交渉の最高責任者として事件にあたっていたのが、当時、中東アフリカ局長を務めていた千堂だった。
20年前の復讐とも言える彼女の動機を知り、千堂は「とんでもない逆恨みだ」と憤りを露わにする。言葉の節々から傲慢さを感じさせる生瀬勝久の自然な演技も相まって、より千堂の不遜な態度が際立っていた。