高橋さん(角田晃広)がさながらスパイダーマン

『ホットスポット』最終話 ©日本テレビ
『ホットスポット』最終話 ©日本テレビ

 そんな疑問を抱いていると、現場に由美(夏帆)や瑞稀(志田未来)、幽霊や透明人間などではなく普通の幼馴染の1人であることが発覚した直美(山田真歩)もやってくる。

 もう壁に隠れ切らないくらいの人数に膨れ上がっている。いくらなんでも目立ちすぎだろう…と思ったのだが、彼女たちは必要な“役者”だった。

 車の中で金銭の授受を行おうとするオーナーと梅本。スモークがかかっているため、受け渡しの瞬間を撮影できそうもない。そこで、瑞稀が超能力で車の電源を落とし、引っ越しを控えた直美がたまたま買いに行っていたガムテープで、高橋さんが車ごとぐるぐる巻きにすることで、文字通りお縄に。

 白いガムテープを手にした赤いダウン姿の高橋さんは、さながらスパイダーマンだ。だから瑞稀や直美が必要で、派手な服装だったのか、と合点がいく。

 ありえないって…! と思わせられながらも、散りばめられた要素にきちんと意味があるのが、バカリズム脚本の気持ちのいいところ。例えば、主に物語の前半で、清美がホテルから化粧水を持ち帰り、自宅で使うという描写があった。

 これも、実は清美の元夫(大倉孝二)も宇宙人の血を引いていて、娘の若葉(住田萌乃)にとっても温泉成分が不可欠だったことに繋がっていた。

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